JR脱線事故についておもふ
死者107名を出した兵庫県尼崎市のJR宝塚線(福知山線)の脱線事故。
責任の所在を巡ってゴタゴタともめにもめている。ニュースでは徹底したJR組織自体に対するバッシング。ボウリング大会に行っていたとか、ゴルフをやっていたとか。
私はそれらの行為が悪いとは決して思わない。自分の管轄外で発生した事故に対してそこまで責任を負うことが正しいことなのだろうか。たしかに大きな組織としてみれば、同じ組織内で発生した事故であることに違いはない。だが、その事故発生の責任をどこにもっていくかだ。
むしろ他の部署の人間が遊んでいようがいまいが、事故は実際に起こり、死者もでたわけだ。その事実はけして変えられないし、たとえ遊んでいなかったとしてもJRという組織に所属する人間全員が罪の意識を負う必要自体ないのだ。
人間が管理する以上、事故は防げない。もちろん意識レベルでの改善の余地はあるかもしれないが、企業というのは慈善業をやっているわけではない。利益を求めるから社員が生活していけるのだ。
「物を運んでるんじゃない!命を運んでるんだ!」と被害者が言っていたが、企業にとって物も人もさして変わらない。大事なのはそこに利益があるかどうかだ。最近の報道は偽善に満ちていて気持ちが悪い。正義を謳うのは勝ってだが、視聴率のための正義は正直、醜いと言わざるをえない。
事故のない生活を求めるならば、現代社会に生きることはおすすめしない。無人島に行って一人で生活することをおすすめします。
[ 更新:2005-05-13 15:55 ]